【生成AI】コピペで完結する「楽天市場」の競合分析。ChatGPTプロンプトでライバルの売上を自動算出

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はじめに:ECの競合リサーチ、まだ手作業で消耗していませんか?

ECサイト、特に楽天市場のような巨大モールでビジネスを成功させるには、競合の動向を正確に把握することが不可欠です。

「新商品の売上目標を立てたいけど、競合は一体どれくらい売れているんだろう?」

「人気商品の価格やレビュー数を一つひとつ手作業でExcelにまとめるのは、時間がかかりすぎる…」

多くのEC担当者が、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。

もし、この面倒で時間のかかる競合分析が、あるプロンプト(命令文)をコピー&ペーストするだけで完了するとしたら、知りたくありませんか?

この記事では、生成AIであるChatGPTを活用し、楽天市場の競合商品の「想定売上」や「想定販売数」を誰でも簡単に、そして自動で算出する方法を具体的に解説します。

生成AIがECの競合調査を劇的に変える理由

これまで当たり前だった手作業のリサーチは、生成AIの登場によって過去のものとなりつつあります。なぜなら、AIは人間には不可能なスピードと正確さで、面倒な作業を代行してくれるからです。

理由1:面倒な手作業が不要になり、時間を大幅に短縮できる

従来の手法では、競合商品の情報を集めるために、ページを開いては価格やレビュー件数をコピーし、Excelにペーストして…といった作業を延々と繰り返す必要がありました。

しかし、今回紹介する方法を使えば、分析したいページのURLをChatGPTに渡すだけ。数時間かかっていた作業が、わずか数分で完了します。

理由2:データに基づいた精度の高い売上予測が立てられる

この手法は、単なる推測ではありません。「商品を購入した人のうち、一定の割合がレビューを投稿する」という事実に基づき、公開されているレビュー件数から販売数を逆算します。

このデータに基づいたアプローチにより、肌感覚に頼らない、客観的で精度の高い売上予測が可能となり、より確実な事業計画や商品開発に繋がります。

【コピペOK】楽天市場の競合売上を自動算出するChatGPTプロンプト

お待たせしました。こちらが、楽天市場の競合分析を自動化する「魔法のプロンプト」です。

全文をコピーして、ChatGPTの入力欄に貼り付けて使ってください。

■ 目的: 楽天の検索結果(レビュー件数順)から価格とレビュー件数を取り出し、レビュー記載率 r=0.03 で販売数と売上を逆算してください。

■ 入力:
- url = {URL}   ← ここだけ差し替え (例: https://search.rakuten.co.jp/.../?s=5)
- r = 0.03
- n = 25

■ 手順:
1) urlに s=5 が無ければ付与して開く。
2) 先頭から n 件の「商品カード」を走査。広告/PR表記は除外。
3) 各カードから取得: タイトル, 価格(「〜」は最安値/数字化), レビュー件数(件数の数字), 商品URL, (可能なら)ショップ名。
4) 計算: est_units = ROUND(reviews / r), est_revenue = est_units * price
   ※送料・ポイント・クーポンは無視。セット品は表示価格のまま扱う。

■ 出力:
- サマリー: 対象URL / 販売数合計 / 売上合計(¥カンマ区切り) / 売上上位5件(商品名/売上/販売数)
- 表 (Markdown):
  順位 | 商品名 | ショップ名 | 価格(円) | レビュー件数 | r | 想定販売数 | 想定売上(円) | 商品U■ RL
- 最後に同じ列の CSV(UTF-8) をコードブロックで。

■ 条件:
- 数値は3桁区切り。欠損は空欄のまま、計算できる範囲で実施。

プロンプトの使い方を3ステップで解説

プロンプトの使い方は非常にシンプルです。専門知識は一切不要です。

  • Step 1. 楽天市場で分析したいページのURLを準備する
    • 楽天市場で分析したい商品カテゴリ(例:「ホワイトニングシート」)を検索します。
    • 検索結果の表示順を「レビュー件数順」に変更します。この一手間が分析の精度を高める重要なポイントです。
    • 表示順を変更したら、そのページのURLをコピーします。
  • Step 2. プロンプトの{URL}部分を差し替える
    • 先ほどコピーしたプロンプトのurl = {URL} と書かれている部分を見つけます。
    • {URL} の部分を、Step1でコピーした楽天市場のURLに書き換えます。
  • Step 3. ChatGPTに貼り付けて実行する
    • URLを差し替えたプロンプトの全文をコピーし、ChatGPT(Thinkingモデルを推奨)の入力画面に貼り付け、「送信」ボタンを押すだけです。

実際のアウトプット例:「ホワイトニングシート」で試してみた

上記のプロンプトを実行すると、ChatGPTは以下のような分析結果を自動で生成してくれます。

※下記スクショは分析結果の一部抜粋です。

より分析精度を高めるためのポイントと注意点

この強力な分析手法をより有効に活用するために、いくつか知っておくべき点があります。

  • レビュー記載率(r)の考え方
    プロンプト内ではレビュー記載率をr=0.03(3%)としていますが、これはあくまで一般的な目安です。レビューキャンペーン実施の有無や、自社で扱っている商品のカテゴリに応じて合わせてこの数値を調整することで、より実態に近い分析が可能になります。
  • あくまで「推定値」であることを理解する
    この計算は、送料、クーポン利用、ポイント還元などを考慮していません。そのため、算出される数値は実際の売上と完全に一致するものではなく、あくまで「市場規模や競合の強さを測るための推定値」として捉えることが重要です。

まとめ:生成AIを使いこなし、ECビジネスを加速させよう

今回ご紹介したプロンプトを使えば、これまで数時間、あるいは数日かかっていた楽天市場の競合分析が、わずか数分で完了します。

リサーチ業務を生成AIに任せることで生まれた貴重な時間を、あなたはもっと創造的な仕事、例えば、分析結果を基にした商品戦略の立案顧客とのコミュニケーション新たな販促企画などに使うことができるはずです。

生成AIは、もはや一部の専門家だけのものではありません。

ぜひ、このプロンプトをあなたのビジネスに活用し、ライバルに差をつける一歩を踏み出してください。

EC×AI研究所 by AWCでは、最新の生成AI情報やEC運営に役立つAI活用術を発信しています。楽天やAmazon、自社ECなど、あらゆるEC運営の現場で実践できるAI活用ノウハウやプロンプト事例を中心に、現場目線で「すぐ使える」「すぐ効果が出る」情報をお届けしていきます。

また、AWCでは生成AIの導入を通じたEC運営の効率化支援も行っております。商品登録やデータ分析、コンテンツ制作など、日々の運営業務にAIを活用したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

WEB集客やネットショップ運営などでお悩みがあれば一度ご相談ください。ご相談は無料で行なっております。

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この記事を書いた人

株式会社ALL WEB CONSULTING
ECコンサルタント

東出 昌己(ひがしで まさき)

◆WEB解析士協会 WEB解析士



ALL WEB CONSULTINGのスタートアップメンバーとして2020年にAWCにジョイン。

楽天市場をはじめとする大手ECモールから自社サイトまで、過去300サイト以上の支援を行う。

自身の技術力とマーケティングの知識を活かし、現在はECコンサルタントとして大手企業を含む多くのクライアントを担当している。

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ALL WEB CONSULTINGのマーケティングチームです。
全国のネットショップをエンパワーメントするをミッションに、各専門家が集まってECサイトの支援を行っています。楽天・Amazonなどのモール系ECから自社ECまであらゆるECに役立つ情報を発信していきます。

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