【初心者でも簡単】Amazon定期おトク便の仕組みと設定方法

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Amazon定期おトク便は、リピーターを獲得し、売上を安定化させるための強力なツールです。

本記事では、

  • Amazon定期おトク便とは
  • 登録手順
  • 活用方法
  • メリット・デメリット

などを詳しく解説します。初心者でも簡単に運用できるポイントをお伝えしますので、是非参考にしてください。

Amazon定期おトク便とは?

Amazon定期おトク便は、ユーザーが選んだ商品を割引価格で定期的に届ける、Amazon独自のサブスクリプションサービスです。

このプログラムは、主に日用品や消耗品を対象としており、具体例として以下のような商品が登録されています。

  • ペットフード
  • トイレットペーパー
  • 洗濯洗剤
  • 化粧水や美容液
  • プリンター用インク

出品者にとっての最大のメリットは、リピーターを増やし、安定した売上を確保できることです。

また、登録商品には通常5~10%の割引が適用されたり、配送ペースを自由に設定できるため、ユーザーにとってもコストパフォーマンスの高い購買体験を提供できます。

Amazon定期おトク便は、ユーザーの利便性向上と出品者の売上安定を同時に実現する、双方にメリットのあるサービスと言えるでしょう。

Amazon定期おトク便の基本的な仕組み

Amazon定期おトク便は、ユーザーが選んだ商品を定期的に自動配送するサービスで、以下の特徴があります。

✔割引の適用

  • 通常価格より最大10%オフ
  • 同日配送の対象商品が3点以上でさらに5%割引(最大15%オフ)

✔配送料無料

  • プライム会員以外のユーザーも対象

✔柔軟な配送スケジュール

  • 1〜6か月ごとに配送間隔を自由に設定可能
  • 消耗品や飲料水などに最適

✔いつでもキャンセル可能

  • 契約期間なしで、配送手続き前なら簡単にキャンセルや変更が可能

注文から配送までの流れもスムーズで、消費者が対象商品ページでAmazon定期おトク便を選択すると、配送間隔や数量を設定できます。配送日が近づくとAmazonから通知が届き、必要に応じて変更も可能です。

この仕組みにより、消費者の利便性が向上し、リピート購入を促進します。出品者にとっても売上の安定化が期待できるサービスです。

出品者としての参加条件

Amazon定期おトク便プログラムに参加するためには、出品者がいくつかの条件を満たす必要があります。

ここでは以下の4つについて、詳しく説明します。

  • アカウントの正常性とFBA利用実績の必要性
  • FBA商品であり、対象カテゴリーに属すること
  • 割引率の設定
  • 出品者として求められるパフォーマンス基準 

アカウントの正常性とFBA利用実績の必要性

Amazon定期おトク便プログラムへの参加には、出品アカウントが正常であることが必須条件です。具体的には、過去にペナルティを受けていないことや、FBA(フルフィルメント by Amazon)を1か月以上利用していることが求められます。

FBAとは、Amazonが配送や在庫管理を代行するサービスで、Amazon定期おトク便プログラムへの参加には必須の要件です。FBAについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

FBA商品であり、対象カテゴリーに属すること

Amazon定期おトク便に参加するためには、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用している商品であることが必須です。

さらに、対象カテゴリーに属していることも重要です。Amazon定期おトク便はリピート購入が期待できる商品が中心となります。

📌対象商品例

  • 食品・飲料
  • 日用品・衛生用品
  • ベビー・ペット用品

一方、電子機器やファッションアイテムなど、リピート性の低い商品は対象外です。

これらの条件をクリアしているかはAmazonが自動で判別するため、出品者が追加で設定を行う必要はありません。

割引率の設定

Amazon定期おトク便では、出品者が通常価格から最低5%以上の割引を設定することが必須です。この割引率は、購入者に魅力的な価格を提示するための重要な条件となります。

さらに、同じ月に定期便で3商品以上をまとめて購入する場合は、「まとめ割」によって追加で10%の割引が適用され、合計で最大15%の割引が可能です。これにより、購入者はセール期間外でもお得に商品を購入できるため、転換率やリピート率の向上が期待できます。

一方で、過剰な割引は利益を圧迫する可能性があるため、利益率を確保しつつ競争力のある価格設定を心がけましょう。出品者にとって、この割引制度は顧客満足度を高めるだけでなく、リピート購入を促進し、売上を安定化させる有効な手段です。

出品者として求められるパフォーマンス基準

Amazon定期おトク便に参加するためには、出品者が一定のパフォーマンス基準を満たすことが求められます。Amazonは以下の基準をもとに、出品者の参加資格を判定します。

✔顧客満足度の維持

  • 購入者のレビューやフィードバックが高評価であること
  • 返品率が低いこと

✔在庫管理の安定性

  • 欠品が少なく、迅速な在庫補充が可能であること

✔取引履歴の信頼性

  • 長期にわたる安定した販売実績
  • 出荷の正確性や納期の遵守

これらの基準を満たすことで、顧客に信頼される出品者として、定期おトク便プログラムの恩恵を受けることができます。Amazonはこれらの条件を自動でチェックし、基準をクリアした場合のみプログラム利用が可能です。

参考:Amazonセラーセントラル

Amazon定期おトク便の送料・料金

Amazon定期おトク便は、出品者に特別な利用料が発生しない点が特徴です。ただし、FBA(フルフィルメント by Amazon)の利用が必須であり、通常のFBA手数料が適用されます。

さらに、出品者が設定する割引率とAmazonの割引によって、購入者への価格が調整されます。

割引を設定しない場合

  • 2点以下の購入では割引なし
  • 3点以上の購入ではAmazonが提供する5%割引が適用

5%割引を設定した場合

  • 2点以下の購入で出品者が5%割引を提供
  • 3点以上の購入では、出品者の5%に加えAmazonが提供する5%割引が適用(合計10%割引)

10%割引を設定した場合

  • 2点以下の購入で出品者が10%割引を提供
  • 3点以上の購入では、出品者の10%に加えAmazonが提供する5%割引が適用(合計15%割引)

Amazon定期おトク便の表示

Amazon定期おトク便の対象商品は、さまざまな場面で目に留まりやすいように表示されます。

以下では、5つの表示方法について詳しく解説します。

  • 商品ページでの表示
  • スポンサーディスプレイ広告での表示
  • 検索結果画面での表示
  • ブランドストアでの表示
  • Amazon定期おトク便ストアでの表示

商品ページでの表示

Amazon定期おトク便対象商品は、商品ページで「通常の注文」の下に「定期おトク便」というオプションが表示されます。この欄では、ユーザーが配送間隔や購入数量を自由に設定可能です。

定期購入の利便性や割引のメリットが強調されており、購入者が簡単に申し込める仕組みとなっており、ユーザーが通常購入から定期購入に切り替えるハードルが下がります。

出典:Amazon

スポンサーディスプレイ広告での表示

Amazon定期おトク便を設定した商品をスポンサーディスプレイ広告に登録すると、広告枠の左下に「〇%お得」と表示される赤色のタグが表示されます。

このタグは広告の視認性を高め、クリック率や購入率の向上に貢献します。割引情報が目立つため、価格を重視するユーザーに特に効果的です。

出典:Amazon

検索結果画面での表示

検索結果画面では、通常価格の下に「定期おトク便価格」と割引率が表示されます。これにより、ユーザーは定期購入の価格がお得であることを直感的に理解できます。また、黄緑色のラベルが目を引き、他の商品との差別化が図れるため、購入意欲を高める効果があります。

出典:Amazon

ブランドストアでの表示

ブランドストア内では、Amazon定期おトク便対象商品に専用のラベルが付与されます。

このストアを訪れるユーザーはブランドへの信頼が高く、定期購入への関心を持つ可能性が高いです。結果として、リピート購入や長期的な顧客関係の構築が期待できます。

出典:Amazon

Amazon定期おトク便ストアでの表示

Amazon定期おトク便ストアでは、対象商品が一覧表示されます。

このストアは、定期購入に特化した商品を探しているユーザーにとって利便性が高いだけでなく、出品者にとっても商品の露出を増やすチャンスとなります。特にリピート性の高い商品であれば、売上増加が見込めます。

出典:Amazon

Amazon定期おトク便を活用するメリット

リピート率アップによる安定収益

Amazon定期おトク便を利用する最大のメリットは、リピート購入率の向上です。この仕組みでは、顧客が一度設定した商品が自動で定期配送されるため、継続的な購入が期待できます。

Amazonのデータによれば、定期おトク便を利用する顧客の平均リピート購入回数は4回以上であり、LTV(顧客生涯価値)の向上に大きく寄与します。

特に日用品や消耗品では需要が安定しており、これらの商品を定期おトク便に登録することで売上の安定化が図れます。また、初回以降は他の出品者に切り替わる心配が少なく、長期的な収益基盤の構築が可能です。

顧客維持コストの削減

Amazon定期おトク便は、新規顧客獲得のコストを削減する有効な手段です。一度定期購入が設定されると、顧客は毎回検索やカート追加を行う必要がなく、同じ出品者の商品が自動的に選ばれます。

これにより、他の出品者への切り替えを防ぎやすくなり、リピート顧客の確保が容易になります。また、顧客の手間を省くことで満足度が向上し、長期的な信頼関係の構築にもつながります。

この仕組みは、安定した売上と顧客ロイヤルティを実現する強力なツールといえます。

消費者に響く値段・割引設定

Amazon定期おトク便では、5~15%の割引を設定できるため、消費者にとって非常に魅力的です。

出品者が5%または10%の割引を設定することで、3点以上購入時にはAmazonが提供する追加5%割引(まとめ割)が適用され、最大15%の割引が可能になります。

これにより、価格重視の消費者にアピールしやすくなります。特に、割引情報が検索結果や商品ページに表示されることで目に留まりやすくなり、購入意欲を刺激します。

適切な割引設定を行うことで、リピート購入を促進し、顧客満足度を向上させることができます。

商品ページの露出を増やしてアクセスアップ

Amazon定期おトク便対象商品は、商品ページ、検索結果、ブランドストア、定期おトク便ストアで目立つ形で表示されます。

たとえば、検索結果では「定期おトク便価格」や割引率が表示され、黄緑色のラベルが消費者の目を引きます。また、商品ページでは専用のカートボックスが設置され、購入手続きがスムーズに行える仕組みです。

さらに、ブランドストアや定期おトク便ストアに掲載されることで、商品の露出機会が大幅に増加します。これにより、新規顧客の獲得や購入率の向上が期待できます。

Amazon定期おトク便を活用するデメリット

Amazon定期おトク便は売上向上に役立つ一方で、以下のような課題があります。

  • 利益率の低下につながる可能性
  • 在庫管理の負担が増える
  • キャンセル率の高さが売上に影響する
  • 初期設定や管理に時間がかかる
  • Amazonポリシー変更への対応が必要

これらを事前に把握し、適切な対策を講じることで、運用のリスクを最小限に抑えることが可能です。

利益率の低下につながる可能性

Amazon定期おトク便では、出品者が割引率を設定する必要がありますが、この割引率が高すぎると利益を圧迫する恐れがあります。

たとえば、最大15%の割引を適用すると、商品の利益率が大幅に低下する場合があります。一方、割引率が低すぎると、顧客の購買意欲が低下するリスクもあるため、バランスの取れた価格設定が求められます。

競合商品との差別化やターゲット顧客のニーズを分析し、最適な割引率を設定することが重要です。

在庫管理の負担が増える

Amazon定期おトク便では、顧客に商品を定期的に届ける必要があるため、在庫管理の負担が増します。特に、商品の需要変動や突発的な販売促進キャンペーンが重なると、在庫不足や納品遅延のリスクが高まります。

在庫切れが発生すると、顧客満足度が低下し、レビューの悪化やキャンセルにつながる可能性があります。安定した供給を維持するために、販売データを活用して需要を予測し、在庫を適切に管理することが必要です。

キャンセル率の高さが売上に影響する

Amazon定期おトク便は、顧客が自由にキャンセルできる仕組みのため、キャンセル率が高くなる可能性があります。

特に、初回割引を目当てに利用する顧客や、商品が不要になった場合のキャンセルは避けられません。キャンセル率が増えると、出品者の収益に直接影響を及ぼします。この問題に対応するためには、初回購入時だけでなく継続的な利用のメリットを訴求することが有効です。

初期設定や管理に時間がかかる

Amazon定期おトク便の導入には、商品の登録や割引設定、配送スケジュールの調整など、初期設定に時間がかかります。また、運用中も在庫やレビューの管理、価格調整などを定期的に行う必要があります。

特に、複数の商品を登録する場合、手間が増える点はデメリットといえます。効率的な管理ツールの活用や運用フローの簡略化を検討していくことが大切です。

Amazonポリシー変更への対応が必要

Amazonでは、ポリシーや手数料の変更が頻繁に行われるため、定期おトク便の運用に影響を及ぼす場合があります。たとえば、割引率や手数料の条件が変更された場合、事前に対応策を講じないと利益を圧迫する可能性があります。

そのため、常に最新の情報をチェックし、柔軟に対応できる体制を整えることが求められます。

Amazon定期おトク便の登録手順

Amazon定期おトク便の登録は、セラーセントラルから簡単に行えます。ここでは、以下の流れについて、詳しく説明します。

  • セラーセントラルにアクセス
  • 右上の設定ボタンをクリック
  • FBAの設定を選択
  • Amazon定期おトク便を選択
  • 「ここで有効にする」をクリック

セラーセントラルにアクセス

まずはAmazonのセラーセントラルにログインします。セラーセントラルは、出品者が商品管理やプロモーション設定を行うためのプラットフォームです。

ログイン後、ホーム画面に移動し、登録したい商品の管理を行います。セラーセントラルへのアクセスは、定期おトク便の登録を始める第一歩です。

右上の設定ボタンをクリック

セラーセントラルの画面右上にある設定ボタンをクリックします。

ここでは、商品の詳細設定や特定のプログラム(例:定期おトク便)への参加設定を行うことができます。設定メニューから適切なオプションを選び、次のステップに進みましょう。

FBAの設定を選択

次に、商品がFBA(フルフィルメント by Amazon)を利用していることを確認します。FBAは、商品の保管、梱包、配送をAmazonが代行するサービスで、定期おトク便に登録するにはこのFBA設定が必須条件となります。

対象商品がFBAで管理されていることを確認したら、次の手順へ進みます。

Amazon定期おトク便を選択

設定画面から「Amazon定期おトク便」の設定を選択します。

割引設定を選択

対象商品の割引率を設定します。

トラブルが起きたときの解決手順

Amazon定期おトク便を運用する中で、トラブルが発生することは避けられません。

しかし、適切な対応を取ることで顧客満足度を維持し、売上への影響を最小限に抑えることができます。以下では、よくあるトラブルとその解決手順を解説します。

配送遅延が発生した場合

配送遅延が発生した場合、まずセラーセントラルで該当商品の配送状況を確認しましょう。必要に応じて以下を行います。

  • 在庫不足が原因の場合:早急に在庫を補充し、今後の需要を予測して適切な在庫管理を行う。
  • 顧客への連絡:遅延の理由と新しい配送予定日を顧客に伝え、誠意を持った対応を心掛ける。

規約違反によるペナルティを受けた場合

Amazonポリシーに違反すると、ペナルティが科されることがあります。以下の対応を行いましょう。

  • ペナルティ内容を確認し、具体的な違反内容を把握する。
  • 該当箇所を修正し、再発防止策を講じた上でAmazonに報告する。

まとめ | Amazon定期おトク便をビジネス成功の鍵に

Amazon定期おトク便は、売上アップやリピーター獲得に役立つ便利なサービスです。主なポイントは以下の3つになります。

  • リピート顧客の獲得による安定収益:継続購入率が向上し、顧客との長期的な関係を構築できる
  • 費用を抑えて導入可能:FBA利用で追加固定費が発生せず、効率的な運用が可能
  • 競争力の向上と商品露出の拡大:割引ラベルや検索結果の露出により、競合との差別化が可能

Amazon定期おトク便は、売上の安定化とリピート購入率の向上に役立つ強力なツールです。

特に、日用品や消耗品の出品者にとって、FBAの利用を前提に固定費用なしで運用可能な点が大きな魅力です。また、割引率の設定や在庫管理を適切に行うことで、顧客満足度を高め、競合との差別化を図ることができます。

ビジネスの成長を支える仕組みとして、Amazon定期おトク便をぜひ活用してみてください。

WEB集客やネットショップ運営などでお悩みがあれば一度ご相談ください。ご相談は無料で行なっております。

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この記事を書いた人

株式会社ALL WEB CONSULTING
代表取締役

江守 義樹(えもり よしき)

WEB解析士協会 上級WEB解析士



ネットショップ店長として0ベースからショップ運営を行い約1年で月商1,000万規模のショップに育成。

その後、ECサイト専門のコンサルティング会社に勤務し、月商数億規模のサイトから立ち上げたばかりの小規模なサイトまで数百社のECサイトのサポートを行う。

2018年に前身であるLOCUSコンサルティングを創業。

2020年ECサイト・ネットショップ支援に特化した株式会社ALL WEB CONSULTINGを創業し代表取締役に就任。

データアナリストとしてサイト解析を軸にした戦略的なSEO対策、サイト制作、WEBプロモーション、などEC支援全般のスペシャリストとして活動中。

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マーケティングチーム

ALL WEB CONSULTINGのマーケティングチームです。
全国のネットショップをエンパワーメントするをミッションに、各専門家が集まってECサイトの支援を行っています。楽天・Amazonなどのモール系ECから自社ECまであらゆるECに役立つ情報を発信していきます。

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