ECコンサルタントとは?仕事内容や選び方の注意点、費用の目安まで徹底解説!
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近年、消費者の購買行動がオンラインへとシフトする中、EC市場は年々拡大を続けています。多くの企業がECサイトを立ち上げるものの、「売上が伸びない」「どのように運営すればいいのかわからない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
そんな時に頼りになるのが、ECコンサルタントです。
本記事では、ECコンサルタントの仕事内容から選び方、費用の目安まで徹底解説します。ECサイトの運営でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ECコンサルタントとは?

ECコンサルタントは、企業のECサイト運営を支援し、課題分析から解決策の提案・実行まで幅広くサポートする専門家です。戦略立案からサイト制作、運用まで一貫して対応しています。
経済産業省の調査によると、2023年の国内EC市場は約24.8兆円に達しており拡大を続けています。
競争も激化し、ECサイト運営の重要性が日々増していますが、多くの企業では、EC担当者が日常業務に追われ、戦略的な分析や計画に十分なリソースを割けていません。
こうした状況を踏まえると、限られたリソースを最大限に活用しながら、EC事業の売上を効率的に向上させる方法を見出すことが成功の鍵となります。ECコンサルタントは、限られたリソースの中で売上を効率的に向上させるための心強いパートナーとなります。
参考文献:「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
ECコンサルタントの役割

ECコンサルタントの役割は、ECサイトの収益性を最大化することです。
モノがあふれ、消費者の購買意欲が分散する現代では、EC専門家の価値が一層高まっています。
多くの企業はECサイトを開設するものの、サイトを開設しただけでは顧客獲得や売上向上につながりません。
この課題に対して、ECコンサルタントは、専門的視点から現状分析を通じて「今の問題はどこにあるのか」を明確にし、「どう改善すれば売り上げが上がるのか」を考え、具体的な戦略と施策を提案します。
EC事業者が直面する様々な課題に対して、データに基づいた解決策を提案し、実践をサポートすることがECコンサルタントの役割です。
企業規模で異なるECコンサルタントのニーズ

大企業・中堅企業と中小企業では、ECコンサルタントに求める内容が異なります。
例えば、大企業・中堅企業は「コンサル付き業務代行」を必要としています。これらの企業のEC担当者は売上改善の方法は既に理解していますが、リソース不足により実行が難しい状況にあります。
つまり「知っているが実行できない」という課題を抱えているため、アドバイスだけでなく実務の代行までを含めたサービスが求められています。
一方、中小企業は予算の問題から、ECコンサルタントのアドバイスを自社で実行するケースが大半です。そのため「どうすれば売上が伸びるか」という方法と企業が実行できるよう具体的なTODOリストの提示が重要となります。
この場合、ECコンサルタントからのアドバイスを企業側がどれだけ実行できるかが成果を左右します。
ECコンサルタントを利用するメリット

ECコンサルタントを活用することで得られる具体的なメリットについて、以下で詳しく解説していきます。
自社の強みと弱みを明確にしてもらえる
ECコンサルタントは精密なデータ分析と市場調査を駆使し、ECサイトの強みと弱みを客観的に明確化してくれます。
まずコンバージョン率、顧客獲得コスト、リピート率などの定量指標を分析して市場における自社の立ち位置を把握します。
次にユーザー行動分析やヒートマップツールを活用し、サイト内の問題点を特定。
高い離脱率のページについては、デザインや構成の具体的な改善策を提案してくれます。
さらにSEO分析ツールにより検索エンジンでの強みと弱みを明らかにし、キーワードランキングや競合分析からアクセス数増加の戦略を構築してくれます。
これら多角的な分析結果に基づき、専門家の客観的視点から実践的な改善策を提示し、効果的なECサイト戦略と売上向上をサポートしてくれます。
プロの視点から具体的な意見がもらえる
ECコンサルタントは、専門知識と豊富な経験に基づいた具体的なアドバイスを行います。
業界標準や最新のトレンドを取り入れた提案や、カート放棄率などの定量的データを分析し、問題点の具体的な改善策を提案してくれます。
また、市況を考慮し、「コンバージョン率をいつまでに何%まで向上させるか」など、具体的な数値目標を設定したうえで、改善を提示してくれるため、根拠に基づいた意思決定が可能になります。
施策の実行に注力できる
ECコンサルタントに市場分析や戦略構築を委託することで、企業は集客活動やサイト最適化などの実務施策に集中できます。
社内に専門知識を持つ人材がいない場合、採用・育成には時間と投資が必要で、その間もシステム利用料などのランニングコストは発生し続けるため、収益性が低下するリスクがあります。
一方、ECコンサルタントを起用すれば、豊富な経験と専門知識を持つプロフェッショナルに分析と戦略立案を任せられます。企業はその提案に基づく施策実行に注力できるため、効率的なPDCAサイクルで短期間での成果向上が可能になります。
ただし、将来的な内製化を見据え、EC運営の知識・ノウハウを蓄積することも重要です。コンサルティング終了後の社内体制も整えておきましょう。
長期的に事業を育てられる
ECプラットフォーム構築には多大な時間とコストがかかりますが、衰退するリスクも存在します。ECコンサルタントは、この投資損失を防ぎ、持続的成長への道筋を示します。
単なる短期的施策だけでなく、一度の購入で終わらせないリピーター育成戦略を考案します。
また、顧客情報の適切な収集・管理により、メルマガを通じた効果的なアプローチでECサイト内のファン獲得を促進してくれます。
さらに、メール件名の工夫から魅力的な本文構成、サイトへのスムーズな誘導まで、購買プロセス全体を改善してコンバージョン向上を実現してくれるでしょう。
ECコンサルタントのノウハウを活用することで短期的な売上向上だけでなく、長期的に成長し続ける事業基盤の構築が可能になります。
知見なしで売上UP&コスト、工数削減につながる
ECコンサルタントを利用する場合、費用は発生しますが、専門知識がなくても売上アップを実現できるメリットがあります。社内にEC専門家がいなくても、プロの知見を借りることで効率的に成果を出せるようになるでしょう。
また、以下のような点でコストと工数の削減にもつながります。
- 試行錯誤の時間短縮による機会損失の防止
- 効果の低い施策への投資回避
- 効率的なリソース配分による人件費の最適化
例えば、SEO対策や広告運用を独自に学ぶ時間を省き、すでに効果が実証されている方法をすぐに取り入れることができます。
結果的に、ECサイトの売上向上と運営効率化の両方を実現でき、投資に対するリターンを最大化できるでしょう。
ECコンサルタントの仕事内容

ここからは、ECコンサルタントの仕事内容を網羅的に紹介していきます。
EC課題の抽出
ECコンサルタントの仕事は、まず企業のEC事業における課題抽出から始まります。
この段階では、企業へのヒアリングを実施しながら、アクセス分析、競合分析、市場動向などの定量的データを収集し、総合的に分析します。
売上不振の原因は企業ごとに異なります。例えば集客戦略の誤り、市場での差別化要素の欠如、顧客ニーズとのミスマッチなど、様々な要因が考えられます。
このような定量的データに基づく原因把握はEC事業立て直しの重要なポイントです。
EC事業のプロであるコンサルタントの支援を受けることで、競合他社との比較における自社の弱点を客観的に評価してもらうことができます。
EC戦略の立案
課題を抽出した後、ECコンサルタントは具体的な戦略立案を行います。
下記のような項目を1つずつ確認しながら戦略を立案していきます。
- 販売する商品
- ターゲット層
- 価格
- アプローチ方法(出店プラットフォームの選択など)
- 競合サイトはどこなのか
このような項目を明確にしたうえで、依頼企業と内容をすり合わせ戦略を立案します。
ECサイトの制作
ECサイト制作は通常のウェブサイト制作よりも専門性が高く、時間もかかります。
そのため、ECコンサルタントは自社だけでなく、専門のサイト制作会社と協力してプロジェクトを進めることも多いです。特にECサイトに強い制作会社の選定は、プロジェクトの成否を左右する重要なポイントとなります。
一般的なECサイト制作の期間は、規模や要件にもよりますが、一般的なWebサイトの制作期間が1~1ヶ月半程度に対し、ECサイトは3~4ヶ月かかります。
ECプラットフォームの出店
代表的なECプラットフォームである楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングへの参入には、各プラットフォーム固有の申請プロセスや商品ページ制作が必要となります。
各プラットフォームには特有の料金体系、契約期間のプラン、取扱禁止商材、運営ポリシーなどが存在し、これらの違いを踏まえたプラットフォーム選択のアドバイスを行うのもECコンサルタントの役割の一つです。
集客に必要な施策の提案と実施

EC事業の成功には、効果的な集客施策を実施し、ターゲット顧客を呼び込むことが必要です。ECコンサルタントは、多様な集客手法の中から最適な施策を提案・実施をサポートしてくれます。
SEO(検索エンジン最適化)対策
検索エンジンであるGoogleやAmazon、楽天市場などの検索結果で1ページ目に掲載されると、潜在顧客の目に触れる機会が劇的に増加し、訪問者数の大幅な向上につながります。
そのため、SEO対策に力を入れると、ECサイトの大幅な売上向上の期待ができます。
【SEOのメリット】
- 月間アクセスなどの予想ができる
- 広告費用がかからない(自然検索)
- 多くのユーザーが集まる
【SEOのデメリット】
- 上位表示に時間がかかる場合もある
- 競合によって分析されることもある
- 検索エンジンのアルゴリズム変更の影響を受ける
SNS対策
デジタル社会の発展に伴い、SNSのユーザーは拡大し、EC事業にとって重要な集客チャネルへと進化しています。
SNSの強みは、『リアルタイムな情報発信』と、『フォロワーからの迅速なレスポンス』にあります。
SNS対策では、アカウントのフォロワー数、コンテンツの閲覧回数、ユーザーのエンゲージメントなどを分析し、ターゲット層へのリーチを最大化するためのコンテンツ最適化を進めていきます。
【メリット】
- リアルタイムでの情報発信が可能
- 顧客との対話やエンゲージメント向上
【デメリット】
- 公式アカウントの場合、ファンをつけることが難しい場合もある
- フロー型のSNSの場合、コンテンツ蓄積が難しい
メルマガ集客
メールマガジン(メルマガ)は、企業やサービス提供者が登録者に対して配信する一斉送信型のメール手法です。
この手法の強みは、顧客の行動やタイミングに依存せず、企業側の意図したメッセージを確実にターゲット層へ届けられる点にあります。
送信タイミングや内容を企業が主体的にコントロールできるため、戦略的な情報発信が可能です。
【メリット】
- 低コストで実施可能
- IT業界のトレンドが変容しても廃れづらい
【デメリット】
- 最後まで開封する読者数が少ない場合がある
- リスト収集・管理の手間
- 新規コンテンツ作成を継続する負担がある
WEB広告
WEB広告は、インターネット上に表示される広告コンテンツの総称です。
具体的には、検索エンジンの検索結果上部に表示される「広告」マーク付きのテキスト、X(旧Twitter)に表示されるプロモーションポスト、YouTubeの動画再生前や途中に挿入される広告素材など、様々な種類があります。
他の集客手法と比較した際のWEB広告の1番のメリットは短期間で効果が分かる点にあります。
【メリット】
- ターゲティングを細かく設定することが可能
- 効果測定と改善が容易
【デメリット】
- 競合が多い場合がある
- 運用スキルにより効果に差が出る
サイトの分析と改善策の提案
ECサイトへの集客が確保できても、売上につながらないケースがあります。
要因として考えられるのは、ページの構成、商品画像の質、商品購入ボタンの視認性の悪さ、などのECサイト側の問題が考えられます。
ECコンサルタントは、こうした課題に対して具体的な改善案を提案し、A/Bテストなどを通じて効果検証を行います。
サイト改善はECコンサルタントやサイト制作会社と協同で行うため、各会社とは継続的に関わっていくことを覚えておいてください。
ECコンサルティング依頼前に知るべき3つのポイント

ECコンサルタントへの依頼を検討する際、以下の3つの重要事項を事前に把握しておくことが大切です。
- 適切な依頼先選定の難しさ
- 成果が出るとは限らない
- コンサルティング活用の失敗事例
適切な依頼先選定の難しさ
ECコンサルティングを依頼する際、最適なパートナー選びが簡単ではないことを認識しておきましょう。各コンサルティング会社には得意分野があり、自社ECサイト運営に強い会社もあれば、Amazonや楽天などのECモールに特化した会社も存在します。
このように専門知識や経験、相性によっては期待するコンサルティングが得られない可能性があります。また、低価格のサービスでは現状分析とレポート作成のみで具体的な改善提案が含まれないケースもあります。
コンサルティング会社の「得意分野」と「サービス提供範囲」を十分調査した上で選定を行うことが、ECコンサルティング成功への鍵となります。
成果が出るとは限らない
ECコンサルタントを利用しても、必ずしも望ましい結果が得られるとは限りません。
ECサイト改善の豊富な実績を持つコンサルタントであっても、取扱商品や市場動向によっては、想定通りの成果が出ない場合があることを理解しておくべきです。
また、実際には、企業自身が販売商品やターゲット顧客を最も深く理解しています。そのため、ECコンサルタントに全てを委託するのではなく、互いに協力することで成果を高める可能性が増します。
ECコンサルタント会社に過度に依存するのではなく、「課題解決を共に進めるビジネスパートナー」として位置づけ、自社も積極的にECサイトの改善活動に関与することが重要です。
ECコンサルタント活用の失敗事例
ECコンサルタントを活用する際の失敗パターンは主に3つあります。これらを事前に理解しておきましょう。
代表的な失敗事例は以下の通りです。
- 企業側の過度なこだわり
- 社内におけるECコンサルタント活用への姿勢の不一致
- 社内での情報共有の不足
つまり、「ECコンサルタントからのアドバイスを正確に理解し、組織内で認識を統一させ、実行担当者へ適切に伝えること」が成功への重要な鍵となります。
しかし、最終的な意思決定の主体はあくまでも企業側にあります。基本的にはECコンサルタントの専門的見解を尊重しつつも、十分に納得した上で最終判断ができるよう、ECコンサルタントと適切なコミュニケーションを取ることが大切です。
ECコンサルタントの費用目安

ECコンサルタント活用時に気になる費用について、会社により異なりますが、基本的に以下の3つが発生します。
1.初期費用
サイト分析や戦略立案などの初期コンサルティング費用。サイト制作依頼の場合はその制作費も含まれます。
2.月額費用
継続的なコンサルティングや運営代行費用。サポート内容や範囲により金額は大きく変動します。
3.メンテナンス費用
システムアップデート、セキュリティ対策、機能追加などの費用。安定運用に不可欠です。
重要なのは自社の予算とニーズに合ったサービス選択です。初期段階では最小限の費用から始め、効果を確認しながら徐々に拡大していくアプローチも効果的でしょう。
ECコンサルティングの3タイプ

「トータル的に相談に乗ってほしい」という悩みを持つ企業のサポートを得意とするオールラウンド型のECコンサルタントなどECコンサルタント会社は多種多様で、それぞれに特徴があります。
ここでは、大きく3つのタイプに分けて説明します。自社のニーズに合ったタイプを選ぶことが成功の鍵となります。
- 1. オールラウンド型のECコンサルタント(大手~中堅企業向け)
- 2. オールラウンド型のECコンサルタント(中小企業向け)
- 3. 特化型
1. オールラウンド型のECコンサルタント(大手~中堅企業向け)
大手~中堅企業向けのオールラウンド型ECコンサルタント会社を調べると、次のような特徴があります。
- 2万件以上の豊富なコンサルティング実績
- 独自の知見とテクノロジーサービスによる成長支援
- 豊富な専門人材による適切なチーム編成
- 複雑なプロジェクトを成功に導く専門スキル
- ソリューション別にサービスを展開し、幅広いジャンルに対応可能
取引先には誰もが知っているような大手企業が並んでおり、有名企業でもEC事業の売り上げUPのためにECコンサルティングを利用していることが分かります。
2. オールラウンド型のECコンサルタント(中小企業向け)
中小企業向けのオールラウンド型ECコンサル会社を調べると、次のような特徴があります。
- サイト制作、運用、越境EC、店舗運営など幅広い業務対応
- EC業界経験者、店長経験者、大手コンサル出身者など多様な人材構成
- 個別ニーズに対応したオーダーメイド提案
- 提案だけでなく業務代行、制作サポート、海外展開支援など多様なプラン提供
中小企業は通常、ECコンサルタントから提案を受けて自社で施策を実施するケースが多くなりますが、中には「業務代行」プランを選ぶケースもあります。予算に応じて依頼範囲を社内で事前検討することが重要となります。
3. 特化型
特化型ECコンサルタントは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど特定のECプラットフォームや業務領域に特化した支援を行います。特定プラットフォームでの売上向上など明確な課題がある場合に特に効果的です。
各プラットフォームには独自のルールやアルゴリズムがあるため、その道のプロに相談することで短期間での成果創出が期待できます。
特化型ECコンサルティング企業には以下共通する特徴が見られます。
- 少数精鋭のチーム編成のため、限られた予算で運営する中小規模の企業でも、依頼しやすい
- 楽天市場、Amazon、自社ECサイトなど複数のプラットフォームに精通したスペシャリストによるチーム編成を採用し、総合的なサポート体制を構築
- 初期投資リスクを軽減する「成果報酬型」や「初月無料」といったフレキシブルな料金設計
ECコンサルタントを選ぶ際におすすめの4つのポイント

ECコンサルタントを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。最適なパートナーを見つけるために、以下の4つの観点から検討することをおすすめします。
対応可能な業務範囲
まず確認すべきは、ECコンサルタントが対応できる業務範囲です。その会社がどれだけ多様な業務に対応できるかという点は重要なポイントです。幅広い分野をカバーする会社であれば、様々な課題を一括して解決できるため、安心でしょう。
また、業務範囲が広い場合、各専門分野のエキスパートが所属している可能性が高く、より専門的な戦略立案や高度な業務代行サービスを受けられる可能性が高まります。
楽天市場やAmazonなど様々ある選択肢の中から、何に力を入れたら上手くいくのか分からない状態の時は、幅広く対応できるコンサルタントと戦略立案から進めた方が失敗しにくいでしょう。
これまでの実績
ECコンサルタント会社を選ぶ際は、その会社の実績を具体的に確認することが重要です。「売上が伸びた」といった抽象的な表現ではなく、「半年で売上〇〇%アップ」といった数値で表される具体的な実績をチェックしましょう。
また、会社案内やWebサイト、事例紹介、ホワイトペーパー、ウェビナーなどの公開情報も検討の材料になります。
具体的な実績とその内容を確認したうえで、自社の課題やニーズに合致した実績を持つECコンサルタント会社を選びましょう。
担当者との相性
ECコンサルタントは長期的な協力関係になるため、担当者との相性も重要な選定ポイントです。どれほど実績豊富なコンサルタントでも、コミュニケーションが円滑でなければ期待通りの成果は得られません。
人員が限られた小規模企業では連絡の遅延や対応範囲の制限が生じやすいため、こまめに連絡が取れる企業を選ぶことが望ましいでしょう。ただし、スタッフ数の多さだけが重要ではありません。
よくある問題として、「初期対応した営業担当者がそのままプロジェクトを担当すると思っていたが、実際には別のコンサルタントが担当になり、引継ぎも不十分だったため、プロジェクトが大幅に遅延した」という問題があります。
このような事態を避けるためにも、契約前に慎重に確認を行いましょう。
予算と費用のバランス
ECコンサル会社の選定において、予算と費用のバランスは非常に重要です。高額なサービスが必ずしも最良の選択とは限らず、自社予算に見合った費用対効果の高いサービスを選ぶことが大切です。
費用検討の4ステップ
1.予算上限の設定
EC事業に投資できる予算上限を明確にし、売上予測や投資回収期間も考慮しましょう。
2.複数社からの見積もり取得
少なくとも3社以上から見積もりを取り、費用感を比較しましょう。
3.サービス内容と料金のバランス確認
単に金額だけでなく、提供されるサービス内容を詳細に比較しましょう。
例えば月額10万円に定例会議、データ分析、改善提案が含まれるか確認します。料金が安すぎる場合は十分なサポートが得られない可能性があるため注意が必要です。
4.目標達成に対する費用の妥当性確認
設定した目標に対して、必要な取り組み内容と費用のバランスを包括的に検討しましょう。
コスト面だけでなく、提案される施策の質や実現可能性も含めて投資対効果を考え、最適なECコンサルタントを選びましょう。
まとめ
本記事では、ECコンサルタントの仕事内容から選び方、費用の目安まで詳しく解説してきました。ECサイトの運営は専門知識と継続力が必要で、多くの企業が課題を抱えています。そんな時、ECコンサルタントは心強いパートナーとなり得ます。
費用は目的や依頼範囲によって大きく異なりますが、適切なECコンサルタントを選ぶことで、自社だけでは難しかった売上向上や業務効率化を実現できるでしょう。
EC市場は今後も拡大を続け、競争も激化していくと予想されます。プロフェッショナルの知見を活用し、効果的なEC戦略を展開することで、この成長市場でのビジネスチャンスを最大限に活かしていきましょう。
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ノウハウをお話しています
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この記事を書いた人
株式会社ALL WEB CONSULTING
代表取締役
江守 義樹(えもり よしき)
WEB解析士協会 上級WEB解析士
ネットショップ店長として0ベースからショップ運営を行い約1年で月商1,000万規模のショップに育成。
その後、ECサイト専門のコンサルティング会社に勤務し、月商数億規模のサイトから立ち上げたばかりの小規模なサイトまで数百社のECサイトのサポートを行う。
2018年に前身であるLOCUSコンサルティングを創業。
2020年ECサイト・ネットショップ支援に特化した株式会社ALL WEB CONSULTINGを創業し代表取締役に就任。
データアナリストとしてサイト解析を軸にした戦略的なSEO対策、サイト制作、WEBプロモーション、などEC支援全般のスペシャリストとして活動中。
マーケティングチーム
ALL WEB CONSULTINGのマーケティングチームです。
全国のネットショップをエンパワーメントするをミッションに、各専門家が集まってECサイトの支援を行っています。楽天・Amazonなどのモール系ECから自社ECまであらゆるECに役立つ情報を発信していきます。