【EC事業者必見】AI検索の効果測定8つの指標

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この記事でわかること

  • ・AI検索時代に「検索順位」の代わりとなる8つの効果測定指標
  • ・EC事業者が今日から無料でできる測定手順3ステップ
  • ・GA4でAI経由の流入と売上を確認する具体的な方法

みなさん、こんにちは。株式会社ALL WEB CONSULTINGの江守です。

EC×AI研究所では、最新の生成AI情報やEC運営に役立つAI活用術を発信しています。

今回は、AI検索時代の効果測定をテーマに取り上げます。ChatGPTや「AIによる概要」で商品を探す人が増えるなか、「うちの店はAIに紹介されているのか?」を確かめる方法を知りたい方は多いはずです。本記事では、海外のAIO(AI最適化)業界で使われている8つの指標をEC事業者の目線で整理し、無料でできる測定手順まで解説します。


AI検索の効果測定とは?基本を3行で

まず結論から。AI検索の効果測定は、次の3行に集約されます。

  • AI検索には検索順位がないため、「AIにどう扱われたか」を測る複数の指標で成果を見る
  • 指標は大きく「認知」「評価」「成果」の3グループに整理できる
  • EC事業者がすべてを測る必要はなく、無料でできる3つの測定から始めれば十分

ツールを契約する前に、まず全体像をつかんでください。8つの指標といっても、グループで捉えれば構造はシンプルです。

なぜ「検索順位」だけでは測れなくなったのか

従来のSEOでは、成果の把握は比較的シンプルでした。「化粧水 おすすめ」「調味料 ギフト」といったキーワードで何位に表示されるかを見れば、施策の良し悪しを判断できたからです。

ところがAI検索では、ユーザーの探し方そのものが変わります。

  • 敏感肌でも使えるオーガニック化粧水のおすすめを教えて
  • 30代向けのスキンケアブランドをいくつか比較して
  • 母の日ギフトに人気のスキンケアセットはどれ?

このような長い自然文の質問が中心になり、同じ意図でも人によって表現がバラバラです。「このキーワードで何位」という測定が成立しにくくなりました。

さらに大きいのは、AIが単に商品を表示するのではなく、紹介の仕方まで決めるという点です。どのブランドを挙げるか、どんな評価コメントを添えるか、どのサイトを引用するか。この「扱われ方」が売上を左右します。

Googleの検索自体もAIモードの登場で会話型に変わりつつあります。順位という物差しの代わりになる指標が必要になった、というのがここまでの背景です。

AI検索の効果測定に使う8つの指標【全体マップ】

AI生成イラスト: 8つの計測項目が3つのグループに集約され成果へつながる流れの概念図

海外のAIO業界では、AI検索の露出を測る指標がすでに体系化されつつあります。私が各種の海外レポートやツールの仕様を調べた範囲では、次の8つに整理するのが実務的です。

グループ 指標 何を測るか
認知 1. ブランド言及率 AIの回答に自社名・商品名が登場する割合
認知 2. AIシェアオブボイス 競合と比べたときの登場シェア
評価 3. 好意的言及率 どんな評価コメント付きで紹介されたか
評価 4. 推薦率 AIが「おすすめ」として積極的に推した割合
評価 5. 引用率 AIが自社サイトを情報源として使った割合
成果 6. AI流入数 ChatGPT等から実際に来た訪問者数
成果 7. 指名検索数 ブランド名での検索がどれだけ増えたか
成果 8. AI経由コンバージョン AI経由の訪問者による購入・問い合わせ数

ポイントは、「認知→評価→成果」という順にファネル構造になっていることです。AIに知られていなければ紹介されず、良い評価で紹介されなければ売上につながりません。

AhrefsのBrand RadarやProfoundなど、これらを自動計測する海外ツールも増えています。指標の定義はSearch Engine LandのGEO解説AhrefsのAI検索計測に関する記事でも整理されているので、深掘りしたい方は参照してください。

ここからは、各グループをEC事業者の目線で見ていきます。

認知を測る2指標——まず「AIの候補リスト」に入っているか

最初のグループは認知です。AIが自社を知っているかどうかを測ります。

1. ブランド言及率

AIへの質問に対して、自社名や商品名がどれだけ登場するかの割合です。

例えばオーガニックスキンケアの自社ECブランド(仮にA社とします)があるとします。「敏感肌向けのオーガニック化粧水のおすすめは?」といった質問を100パターン投げて、A社が20回登場すれば言及率は20%です。

従来のSEOでいえば、インデックスされているかに近い概念です。どれだけ良い商品を作っていても、AIが存在を認識していなければ推薦の候補にすら入りません。まずここがスタートラインになります。

2. AIシェアオブボイス

言及率だけでは、市場の中での立ち位置が分かりません。そこで競合と比較します。

同じ100の質問で、競合B社が40回、C社が30回、自社が10回ならシェアは10%です。検索順位に最も感覚が近い指標で、自社の絶対値より競合との差分を見るために使います。スキンケアや食品のように競合ブランドが多いジャンルほど、この相対評価が効いてきます。

評価を測る3指標——「どう紹介されたか」が購入率を分ける

AIに登場するだけでは不十分です。2つ目のグループでは、紹介のされ方を測ります。

3. 好意的言及率

同じA社でも、「敏感肌ユーザーからの評価が高いブランドです」と紹介される場合と、「比較的小規模なブランドです」と紹介される場合があります。前者のようなポジティブな文脈で語られた割合が好意的言及率です。

AIの回答では、ブランド名と評価コメントがセットで表示されます。ここで思い出してほしいのが、AIは学習元としてレビューや口コミ、SNSでの評判を広く取り込んでいるという点です。つまり日々のレビュー対策が、そのままAIでの語られ方に跳ね返ってきます。レビューの傾向を把握する方法は生成AIを使ったレビュー分析術で解説しています。

4. 推薦率

「A社というブランドがあります」は単なる言及です。「A社がおすすめです」まで踏み込んだ回答の割合が推薦率です。

私自身、ChatGPTで「おすすめ」を尋ねたとき、一覧に並んだだけのブランドより「レビュー評価が高くおすすめです」と説明が付いたブランドを先にタップします。この行動は一般の買い物客も同じでしょう。AI検索時代の「1位表示」に相当するのが、この推薦だと私は考えています。

5. 引用率

AIが回答を組み立てる際に、自社サイトのコンテンツを情報源として使った割合です。回答の下に参考リンクとして表示されるケースが該当します。

引用されやすいのは、商品スペックの羅列ではなく、使い方の解説、成分の比較、実際の検証結果といった独自性のある情報ページです。EC事業者にとっては、商品ページの外側にあるコンテンツ資産が効いてくる領域といえます。コンテンツを継続的に作る体制づくりはSEO記事作成を自動化する仕組みが参考になります。

成果を測る3指標——売上につながっているかを確かめる

最後のグループは成果です。EC経営として本当に見るべき数字がここに入ります。

6. AI流入数

ChatGPTやPerplexity、Geminiなどから自社サイトに実際に来た訪問者数です。GA4の参照元レポートで確認できます(具体的な手順は後述します)。

ただし、この数字だけで一喜一憂しないでください。流入100件でも直帰ばかりなら意味がなく、20件でも5件購入されていれば大成功です。AI流入数は成果そのものではなく途中経過。この位置づけを間違えないことが大切です。

7. 指名検索数

私がEC事業者に最も注目してほしいのが、この指標です。

AIで商品を知ったユーザーは、リンクをそのままクリックするとは限りません。ブランド名を覚えて、後からGoogleで「A社 口コミ」と検索したり、楽天やAmazonのモール内検索でブランド名を打ち込んだりします。ポイントを貯めているモールで買いたい、という日本のEC特有の購買行動があるからです。

つまりAI検索は、直接の流入源というよりブランド認知の装置として機能します。その成果はGSC(サーチコンソール)のブランド名クエリの推移と、モール内検索のブランドKW流入の両方に現れます。自社サイト側の確認方法はサーチコンソールの指名・非指名キーワード分析で詳しく解説しています。

8. AI経由コンバージョン

最終ゴールです。AI経由で訪問したユーザーが、購入・会員登録・問い合わせに至った数を測ります。

極端な話、言及率や推薦率が高くても売上がゼロなら施策としては失敗です。逆に言及率が低くても、AI経由の購入が着実に増えていれば成功といえます。測定の終着点は必ず売上に置いてください

AI検索への対策は、サイトのコンテンツ・レビュー・SNSの評判が連動してはじめて効果が出ます。
株式会社ALL WEB CONSULTINGではSEO対策・コンテンツ制作・EC運営支援を一貫して提供しています。EC支援2,000サイト以上のノウハウを資料にまとめていますので、ぜひご覧ください。

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EC事業者が今日からできる無料の測定手順3ステップ

AI生成イラスト: パソコンの画面でAI検索の測定結果をセルフチェックする店舗運営者のイラスト

8つの指標を紹介しましたが、すべてを測る必要はありません。海外の計測ツールには月額10万円を超えるものもあり、中小規模のECにはコストが重すぎます。

弊社では、まず次の3ステップから始めることをクライアントにお伝えしています。ツール契約は不要、今日から無料でできます。

ステップ1: AIに「お客様の質問」を投げて言及・推薦をセルフチェック

ChatGPT・Gemini・Perplexityを開き、自社のお客様が実際にしそうな質問を10個投げてみてください。

  • {商品ジャンル} おすすめを教えて
  • {悩み}に合う{商品ジャンル}は?
  • {商品ジャンル}を価格帯別に比較して

見るポイントは3つです。自社が登場するか(言及)。どんな評価コメント付きか(好意的言及)。「おすすめ」と推してくれるか(推薦)。結果をスプレッドシートに記録し、月1回同じ質問セットで定点観測すれば、それだけで簡易的な言及率・推薦率のトラッキングになります。

競合ブランド名の登場回数も同時にメモしておくと、シェアオブボイスの代わりになります。

ステップ2: GA4でAI経由の流入と売上を確認する

GA4の「集客 > トラフィック獲得」レポートで、参照元に次のドメインが含まれるセッションを探します。

参照元の例 対応するAIサービス
chatgpt.com ChatGPT
perplexity.ai Perplexity
gemini.google.com Gemini
copilot.microsoft.com Copilot

探索レポートで参照元を条件にセグメントを作れば、AI経由セッションの購入率・売上まで一気に確認できます。ここまで見て、はじめて指標6と8が揃います。GA4をAIと連携させて分析を効率化する方法はGA4とMCPサーバーの連携手順をご覧ください。

実際に弊社が支援している自社ECクライアントのGA4でも、2025年後半からchatgpt.com経由の流入が少しずつ増えています。件数はまだ全体の数%ですが、購入率は自然検索経由より高い傾向が出ています。AIに相談した時点で購入意欲が固まっているユーザーが多い、というのが現場での実感です。

ステップ3: 指名検索の推移を「自社サイト+モール」の両方で見る

GSC(サーチコンソール)でブランド名を含むクエリの表示回数・クリック数の推移を確認します。あわせて楽天RMSやAmazonセラーセントラルの検索用語レポートで、ブランド名での流入が増えているかもチェックしてください。

AI検索の影響は自社サイトだけでなくモールにも波及します。2,000サイト以上のEC支援をしてきた経験からいうと、モール併売の事業者ほどこの「間接効果」を見落としがちです。3つの入口をまとめて見る習慣。これがAI検索時代の定点観測の型になります。

測定でつまずきやすいポイント3つ

手順はシンプルですが、運用にはいくつか落とし穴があります。

1. AIの回答は毎回変わることを前提にする

同じ質問でも、AIの回答は実行のたびに揺らぎます。1回の結果で「載っていた」「載っていなかった」と判断せず、同じ質問を複数回・複数のAIで試して傾向を見てください。定点観測が大切なのはこのためです。

2. 流入の計測漏れを見込んでおく

AIサービスからの流入は、参照元情報が付かずダイレクト扱いになるケースがあります。GA4で見えるAI流入は実際より少なめに出ている可能性が高い、と踏まえて解釈してください。

3. 言及されないことに焦って小手先の対策に走らない

測定の結果、自社がまったく登場しないこともあります。そこで焦って裏技的な対策を探すのは逆効果です。AIは信頼できる情報源とブランドを選んで回答を作ります。遠回りに見えても、独自性のあるコンテンツ・レビューの蓄積・SNSでの評判づくりという土台がそのままAI検索対策になります。

よくある質問

Q1. AI検索対策(AIO・GEO)は従来のSEOと別物ですか?

別物ではありません。Googleの公式ガイドでも、生成AI検索向けの最適化はSEOの範疇にあると説明されています。本記事の8指標は「測り方」の変化であって、土台となる施策はSEOの延長線上にあります。

Q2. AI検索の計測ツールは契約すべきですか?

月商数千万円規模までのECであれば、まず本記事の無料3ステップで十分です。ブランド数が多い、競合比較を精緻にやりたい、という段階になってから有料ツールを検討してください。

Q3. 楽天・Amazon中心の店舗でも関係ありますか?

あります。AIで商品を知ったユーザーがモール内でブランド名を検索して購入する流れが増えているためです。モール中心の店舗こそ、指名検索数の推移を見てください。

Q4. 自社ブランド名をAIが知らない場合、何から始めればいいですか?

AIが参照しやすい情報源を増やすことからです。公式サイトのブランド紹介・商品解説の充実、レビューの蓄積、第三者メディアやSNSでの露出。この順で取り組むのが現実的です。

Q5. 効果はどのくらいの期間で出ますか?

AIの学習・参照サイクルに依存するため、数週間で大きくは変わりません。月1回の定点観測を半年続けて傾向を見る、という時間軸で考えてください。

まとめ——「AIに選ばれる店」への第一歩は現状把握から

最後に、本記事の要点を整理します。

  • AI検索には順位がないため、認知・評価・成果の3グループ8指標で測る
  • EC事業者は高額ツールより先に、無料の3ステップ(セルフチェック・GA4・指名検索)から始める
  • AI流入数は途中経過であり、終着点は指名検索の増加とAI経由の売上
  • 小手先の対策より、コンテンツ・レビュー・評判の土台づくりがそのままAI検索対策になる

AIに何回紹介されたかを競うのではなく、AIが推薦したくなる店になる。その進捗を確かめる物差しが、今回の8つの指標です。まずは今日、ChatGPTに自社ジャンルの「おすすめ」を聞くところから始めてください。

EC×AI研究所では、最新の生成AI情報やEC運営に役立つAI活用術を発信しています。楽天やAmazon、自社ECなど、あらゆるEC運営の現場で実践できるAI活用ノウハウやプロンプト事例を中心に、現場目線で「すぐ使える」「すぐ効果が出る」情報をお届けしていきます。

また、株式会社ALL WEB CONSULTINGは、本記事で紹介したようなAI検索の分析を自社でも実際に運用している「AIをフル活用するECコンサルティング会社」です。
分析・施策立案・実行の各工程にAIを組み込むことで、施策実行のスピードを大きく高めています。
AI検索時代の集客設計やデータ分析、コンテンツ制作など、EC運営にAIを取り入れたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

株式会社ALL WEB CONSULTING
代表取締役

江守 義樹(えもり よしき)

WEB解析士協会 上級WEB解析士



ネットショップ店長として0ベースからショップ運営を行い約1年で月商1,000万規模のショップに育成。

その後、ECサイト専門のコンサルティング会社に勤務し、月商数億規模のサイトから立ち上げたばかりの小規模なサイトまで数百社のECサイトのサポートを行う。

2018年に前身であるLOCUSコンサルティングを創業。

2020年ECサイト・ネットショップ支援に特化した株式会社ALL WEB CONSULTINGを創業し代表取締役に就任。

データアナリストとしてサイト解析を軸にした戦略的なSEO対策、サイト制作、WEBプロモーション、などEC支援全般のスペシャリストとして活動中。

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マーケティングチーム

ALL WEB CONSULTINGのマーケティングチームです。
全国のネットショップをエンパワーメントするをミッションに、各専門家が集まってECサイトの支援を行っています。楽天・Amazonなどのモール系ECから自社ECまであらゆるECに役立つ情報を発信していきます。

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